バドミントンにも繋がる思考と身体の習慣化

有田圭一 トレーニング

五感に集中する

前回は、より深く経験するために、いろんな思考を習慣化させて自分の心の状態を良好にしておくお話をしました。

【有田圭一コーチ】マイナスからプラスイメージに変える思考の習慣化が、バドミントン上達に繋がる

不安感があると、今目の前で行っている行動ですら、集中して経験することができません。

この記事を書きながらも、「やるべきこと」のようなものが頭の片隅に浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返しています。

しかし、それにフォーカスするかどうかは、

  • それが楽しいかどうか
  • 優先順位はどのくらいか

を、イメージして選択しています。

バドミントンのプレー中であったとしても、日常気になっていることが頭の中に浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返しています。

ある事柄が気になって拘ってしまい、集中することが難しい時、私は「五感に集中する」と思考し“今”に戻る試みをします。

どうやら、私は音に敏感なような気がします。

ここは大切なところで、人それぞれ敏感な感覚があるようです。

  • 視覚
  • 聴覚
  • 味覚
  • 触覚
  • 臭覚

のうち、どれが敏感なのかに気づき、それに集中することで思考が整理されます。

それができれば、今のプレーを十分に経験することができ、何をどうすればもっと楽しめるのか、どうすれば勝てるのかに近づけると思います。

バドミントンでの思考習慣

1)足が出ないとき…「肩甲骨を下げる」

一見関係ないように思われますが、肩甲骨が下がればフットワークの動き出しや方向転換が早くなります。

これは、試してみるとすぐに実感できました。

  • 頑張らないと!
  • 動かないと!

と思えば思うほど、肩甲骨が上がりますので注意が必要です。

「コモドドラゴンスポーツ」中野崇さんより学びました。

2)相手のシャトルに反応できないとき…「打った球を見ない」「ペアへの球を見ない」

特に、上がっていくシャトルを目で長く追うと、相手からの返球に対応が遅れます。

ダブルスの場合、ペアへ行くシャトルを見ても同じです。

水平目線が崩れるからです。

PHOENIX愛知「ヒデ講習会」より学びました。

3)ショットが沈まないとき…「重力を使う」「手指を意識」

力みやジャンプで重心が高くなっていると、振り遅れの原因になります。

重力を使うと思考すると、重心が下がります。

また、手指を意識してラケットグリップの感覚が戻ると、ラケットヘッドの準備が早くなります。

4)どうすればいいかわからず混乱しているとき…「視野を広げる」

  • どこに打っていいかわからない
  • どこに打っても返ってくる

という、不安感や今の失敗を取り戻そうとする焦りなどにこだわっているとき、「視野を広げる」と思考すると見えてくるものが変わってきます。

バドミントンコートは、大きく九点(前後左右中心)をイメージして狙っていくと、

  • ここの点からくるショットは取れる
  • この組み合わせは効く

ということに、気づくかもしれません。

5)相手に騙されやすい時…「姿勢を低く、山の如く見る」

早く対応しようとしているときは、気持ちがはやり、姿勢が高くなっていて、先動きしやすくなっています。

つられて動かされる原因にもなります。

「姿勢を低く、山の如く見る」と思考し、少し低く構え、水平目線を崩さないようにじっと相手を見てから動くと、意外とスムーズで移動方向も無駄が少なくなります。

身体の習慣化

三ヶ月かかるといわれている身体の習慣化。

筋トレなどでも、よく言われていますね。

徐々に固くなる筋肉を

  • 今だから仕方がない
  • やれば柔らかくなる

と思っているうちに実際に固くなっていき、いざやってみると怪我が出て、肝心のバドミントンができないという悪循環に陥ってしまいます。

私も5年前までは生徒と一緒に、負荷の高いランニング・トレーニングを続けていました。

当時は、やらないと体がムズムズしてきて、トレーニングすると解消されていました。

習慣化されていたのですね。

しかし、その後、環境の変化でやらなくなってしまいました。

するとお尻の筋肉の柔軟性がなくなり、それまで出せていた足が出せなくなってしまっています。

「ここが届かないの?」というジレンマから自己否定が始まり、いろいろなチャンスに気づけていない恐れがあります。

少年期でも年齢を重ねてからでも、動かさなければ顕著になっていくこの傾向を、なんとか習慣化で打破したいところです。

身体への影響の報酬は時間がかかるため、なかなかモチベーションが続きにくいのが実際です。

やはり大切なのは、トレーニング行動の習慣化ですね。

‐ひとこと‐

「全ては自分が引き寄せている」

私が基本としている考え方は、「全ては自分が引き寄せている」ということです。

  • 様々な環境や状況で起こる不運な出来事
  • 腹立たしい行為からくる怒りや不安
  • なんとなく感じる違和感

は、自分が引き寄せていて、それに気づくチャンスであると思うようにしています。

気づかないときは、痛い目を見ますが(笑)。

そして、嫌なことは、人は自分にエネルギーを与えてくれる存在であると思っています。

実際に、人が怒るという行動には強力な力が必要です。

その力をこちらに向けて発してくれているのだから、反発してお返ししてはもったいない(笑)。

エネルギーをもらうだけもらってその場から離れよう…というのが、私のスタンスです。

こう考えることによって、すべて身の回りで起こることは、「必要・必然・最善」であることが実感されるようになりました。

船井幸雄さんの著書より学んだことが、ここで体感されたように思います。

この記事を書いた人有田圭一有田圭一
バドミントンの名門校として有名な、「東大阪大学柏原高校」バドミントン部元顧問 バドミントン協会公認コーチ 短期間で、選手を劇的に成長させるその指導手腕が注目され、 これまで数多くのバドミントン雑誌で取材を受ける。 また、バドミントンの技術研究と、効果的な上達ノウハウの普及活動に余念がなく、 全国のバドミントンプレーヤーに人気のサイト、「バドミントンアカデミー」を運営。 選手としては、中学から大学在学中まで、バドミントンをプレーしており 個人戦で、継続的に全国ベスト16~32の成績を残した、優秀な選手でもあった。 シニア選手としても活躍し、全日本はもちろん、世界シニアにも出場している。
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