【バドミントン上達塾】『有田圭一コーチ』ストリングス(ガット)テンションを考える②

有田圭一

ゆるいストリングステンションという発想

ネットなどで色々情報を得て、13ポンドというゆるいテンションのラケットを試みています。

最初は、スマッシュが沈みすぎてネットにかかることも多かったですが、少し高めに押し出すように打つと正確に角度がついて入るようになりました。

また、クリアやロブはよく飛びますし、運ぶように打てば正確にコントロールできます。

スマッシュを打っても、それほど遅くなることはありませんでした。

ドライブ系は、手で弾くだけでは上手くコントロールができません。

押すように打てると、素晴らしく押し込むドライブになりました。

また、スマッシュレシーブなどはしっかりとスピードを殺すことができるので、ネット前に沈めていくのは簡単になりました。

焦って構えなければ返せないというイメージが少なくなるので、気持ち的に楽になっています。

徐々に私のスイングスピードも下がって来ていると思われるので、もしかするとこちらの方がいいプレーにつながるのではないかと思っています。

最近の練習でもプレーの幅が広がり、柔らかいネット前へのレシーブやネット前でラケットを立てて落とす球などが正確になり、簡単には負けなくなってきました。

面白いので、練習を続けています。

周りには、「なに?ポンポンなってるよ?」と不思議な顔をされることもありますが(笑)。

ウッドラケットの効果

私が中学校からバドミントンを始めたときは、経験者であろうとなかろうと全員がウッドラケットを使っていました。

当時スチール製のラケット(ブラッキーなど)は販売されていましたが、「使わない」という伝統でした。

「なぜウッドラケット?」と疑問に感じていましたが、「ラケット面中央に当てないとうまく飛ばないから」という説明でした。

諸先輩方は、そのウッドラケットで全国優勝していました。

実績が出ているので、ラケットのせいで負けたなんて言えません。

そうやって、ラケットの中央に当てるという訓練をしっかりやったおかげか、初心者からでもすぐに基礎的な技術を身につけられたと思います。

現在では、初めから軽めのいいラケットを使うと思います。

今からウッドラケットを使えとは言いませんが、ラケット中央に当てる技術を訓練するのはとても大切だと思います。

高いテンションのラケットを最初から使うと、中央を外してもある程度まっすぐに飛びます。

もちろん、そこからより正確に打っていくように練習すればいいのですが、ある程度正確に打てるようになる頃には、もう中級者ですね。

幼少期の感覚的なものは、やはり早めに体験しておくことが大切かと思います。

宅配ガット張りサービスの「Gappari」(https://gappari.com/)では、入門者や初心者は16ポンドという緩めのテンションからを推奨しています。

しかし、もっと下げた13ポンドや11ポンドでもいいのではという、レッスンプロの方もおられます「バドミントンでゆるガット@13ポンド!体験レポート」(http://badchu.net/yurugut/)。

そこで紹介されている「ゆるガット創始者?」は、全日本シニアでメダルを獲得されています。

生涯スポーツを通して

初心者は、スイングに無駄が多いので、なかなか力をシャトルに伝えられません。

しかし、「ゆるガット」のラケットであれば、真ん中に当てることができればしっかりと飛ばすことができます。

その上、シャトルを手首だけで弾くのではなく、しっかりと線のイメージで運ばなければ、狙ったところに行きません。

バドミントンラケットを初めて握る人は、まず11〜13ポンドのガットテンションから始めます。

そして、ラケット中央に当てる技術を身につけ、中央を外した時の違和感を感じながら修正を繰り返します。

その中で、ある程度正確にコントロールできるようになれば、ラケットの適正ポンドにしていくのも一つの方法かと思います。

そして、元気バリバリの20代から30代は、体を鍛えて30ポンド越えにも挑戦します。

筋肉が体が少し硬くなり、練習頻度をあまりあげられない40〜50歳代に差し掛かってくると、またガットのテンションを下げて、より省エネで正確なショットでプレーするのもいいかもしれません。

もちろん、「まだまだッ!」という人は、30ポンド越えで頑張ってほしいものですが…

怪我には十分ご注意を。

ーひとことー

バドミントンのスイングスピードとガットの張力の関係が、なかなかネットで探してみても見つかりません。

バドミントンのスイングスピードを手軽に計測できるものがあれば、自分の適正ポンドがわかりやすくなるのですが。

もし情報があれば、共有していただきたいと思っています。

この記事を書いた人有田圭一有田圭一
バドミントンの名門校として有名な、「東大阪大学柏原高校」バドミントン部元顧問 バドミントン協会公認コーチ 短期間で、選手を劇的に成長させるその指導手腕が注目され、 これまで数多くのバドミントン雑誌で取材を受ける。 また、バドミントンの技術研究と、効果的な上達ノウハウの普及活動に余念がなく、 全国のバドミントンプレーヤーに人気のサイト、「バドミントンアカデミー」を運営。 選手としては、中学から大学在学中まで、バドミントンをプレーしており 個人戦で、継続的に全国ベスト16~32の成績を残した、優秀な選手でもあった。 シニア選手としても活躍し、全日本はもちろん、世界シニアにも出場している。
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