ドーピング問題②ドーピング検査の実態とは?
ドーピングにより、筋力を高め神経を興奮させ、成績を良くする。
ドーピングは即効性が高いため、努力を必要とせずに身体能力を高めることができます 。
その背景には、スポーツ=ビジネスなどが関係し、名声が手に入り大金が手に入る。
しかし、そのような行為はフェアプレー精神に反する事であり、スポーツの存在意義すら失われる行為になります。
さらに、命の危険を脅かす薬物であるため取り締まる必要があります。
前回からの続きとして
- ドーピング検査手順
- ドーピング規則違反
などについて解説していきます。
それではさっそくまいりましょう
日本バドミントン協会におけるドーピング検査の現状
まず、日本で行われる大きな大会では、ドーピング検査が必ず行われます。
バドミントンでのドーピング検査数だけで見ると、2005年で15検体だったのが、アンチドーピング活動や東京オリンピック開催が近づいたことからその後検査数はどんどん増加し、2017年には190検体と10倍以上に増えました。
今後もさらにアンチドーピング強化は見込まれ、ドーピング検査数は増え続けるでしょう。
さらにアスリートの低年齢化に伴い、ジュニアでも検査を受ける機会が増えるため、ドーピングに関する知識を子供から大人、親までしっかりと得る必要があります。
ドーピング検査の実際
ドーピング検査と聞くと、あまり良いイメージは抱きません。
特にアスリート側から見ると
- 疑われている
- 違反者を捕まえる
というイメージを抱きがちですが、 自分自身が潔白でありクリーンであるということを証明する場でもあり、さらに、
- 日本のスポーツがクリーンであること
- バドミントンがクリーンであること
を、世界に証明することにもつながります。
国内外の競技会では、世界アンチドーピング規程に基づいてドーピング検査が行われます。
検査には、
- 開催期間中に行われる競技会検査
- 競技開催期間以外のトレーニング期間中などに行われる競技会外検査 (抜き打ち)
があります。
「競技会検査」は検査基準が厳しく、
- 尿検査
- 血液検査
が行われています。
検査で 「アンチドーピング規則違反」とみなされると、制裁をうけます。
個人としては
- 競技の成績が取り消し
- 資格停止
- 資格停止期間中 (2~4年) はスポーツに関連活動を禁止。
- 意図的な違反や、複数回の違反は永久に活動など停止
と厳しい制裁をうけます。
ドーピング検査手順
尿検査
- 検査通告を受けたら通告書にサインをする。
- 通告後は準備してすぐドーピング検査室に向かう。
- 検査室では尿意が及ぶまでリラックスして待つ。
- 尿意が及んだら検査員に知らせる。
- 複数ある採尿カップの中から一つを選びカップに異常がないか確認する。
- この時、検査の信頼性を保つため尿がアスリートの身体から直接出ていることを確認するため検査員が目視する。
- 検査を行うために必要な容量(90ml以上)を満たすまで採尿を続ける。
- 採尿が終わったらサンプルキットに尿を分注。
複数のサンプルキットの中から一つを選び、不備がないか確認する。
尿を、二つの検査ボトルに入れてフタをする。
検査中、不信に感じる点があればコメントを残すことができる。
コメントは、日本語でもOK。
- 検査書類に間違いがないか確認する
- 公式記録書に署名し検査終了。公式記録書の写しは検査の記録として競技生活が終わるまで保管しておく。
血液検査
- 1から3まで尿検査手順と同じ。
- 検査室では椅子に座って10分間リラックスする。
- 問診を受ける。
- 複数のサンプルキットから一つを選び確認する。
- 採血を行う。
- 採血管を検査ボトルに移し蓋をする。
- 検査中不信に感じる点があればコメントを残せる。
コメントは日本語でもOK
ドーピング規則違反
世界・日本のトップクラスの選手は、全員ドーピング検査対象登録アスリートに登録されています。
これに登録されると、いつ・どこでもドーピング検査に対応するために、居場所情報を提出しなければなりません。
居場所情報提出不備や提出情報をもとに行われる検査ができないことが1年間で合計3回になると、アンチドーピング規則違反となり1~2年間の出場停止になる可能性が出てきます。
まとめ
ドーピングは、反社会行為でスポーツ精神に反するアンフェアな行為です。
バドミントンにもルールがあるように、ドーピングをしないということは全世界・全スポーツのルールとなっています。
ルールのないスポーツなんて、単なる争いごとと同じです。
アスリートが努力して切磋琢磨するその結果に、人々は感動するんです。
そこに、スポーツの価値・スポーツの素晴らしさを見出すことができるはずです。
ルールを守り、自分を守れるアスリートこそ、真のアスリートと言えます。
以上、2回に渡ってドーピングについてのお話しでした。
ありがとうございました。
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サッカー部と柔道部の2つしかない田舎の中学校でサッカーをしていました。中学二年のとき突如としてバドミントン部が新設されたので即座に転部。そこで得たバドミントンの楽しさ・面白さ。その魅力を発信していきたいと思います。
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