【有田圭一】バドミントンの「ルール」を考える①

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バドミントンを始めてから35年以上経ちますが、細かい部分も含めて様々なルールが改定されてきました。

ルール中でもプレースタイルの大きな変更を求められたのはやはり「ラリーポイント制」の導入でしょう。

テニスや卓球はラリーポイント制でしたが、サービスはコート外から、打つ高さも制限がなくどこからでも可能(卓球は自コートに一度バウンドさせなければなりませんが)。

しかしバドミントンはコート内から打たなければならず、しかも腰よりも上で打ってはならない、ラケットヘッドはグリップよりも上に位置させてはならないなどのサービスへの制約が大きかったため、

バドミントンはラリーポイント制のルールにはならないだろうと多くのプレーヤーは考えていました。

ですが、2005年の鳥インフルエンザ流行の影響で水鳥が処分され、シャトルの供給が激減し、シャトル消費を減らす対策として今まで長い試合では2時間ほどかかっていた試合時間の短縮が求められ、

翌年の2006年、サービスポイント制からラリーポイント制のルールへ移行しました。

今までサービス権を持っている側がエラーをしても相手の得点にならなかったものが、サービスエラーでも相手への得点となるというルールで、プレッシャーは大きくサーバーにのしかかりました。

このルール改定は2006年に行われましたが、この頃からメディア対策も考えられはじめ、スピーディーなゲーム展開による観客獲得や計算しやすいハーフタイムでのコマーシャル挿入なども影響したといわれています。

実際に現在の1ゲームは約10分~15分以内で終わります。

バドミントンのルール変遷の歴史

バドミントンのルール変遷はどのようなものであったのかを少し調べてみました。特に印象的な部分を書き出してみました。

バドミントンルール改正の歴史

1949年 サービスがネットに触れたときはレット

最初はテニスなどと同様、レットになっていたんですね。

1960年 天井6m、照明300ルクス、白一色(ウェア?) → 1986年 天井12m、照明1200ルクス、色付き着衣

最初は天井6mでよかったんですね。ドライブなどの羽打ちイメージでしょうか。

もちろんガットなどもあまり弾かないものだったのでしょう。

照明も300ルクスですので昔の映像や写真は暗い感じが残るのもわかります。

シャトルのスピードアップに加えて照度も高くなっていった可能性があります。

そして色付きウェアの解禁。

当時は白生地ベースがルールでしたが、徐々にフルカラーになっていきました。

生地も綿主体であったものがポリエステルが多くなっていき、「メッシュ」という形態が流行っていました。

当時の綿ウェアは汗を含んで重くなりました。

当時は現在と比べてそんなに気温が高くありませんでしたので、夏の大会前は「暑さに慣れるんだ!」と真夏の体育館を締め切り、セーターを着て、長ジャージを履いて、ストーブを焚きながら練習したことを思い出しました。

よき思い出です。

1983年 羽打ちサービスはフォルト

ちょうど私がバドミントンを始めたころです。

俗に「変化球サーブ」と呼ばれていましたが、顧問の先生はこのサービスの名手でした。

回転が鋭く、揺れながらネットを超えてきます。

そして床近くになってもまだ回転しているので思うところに全く返せないでいると「今のルールではこのサーブは禁止だよ」と笑っていました。

私も真似をしようと練習しましたが、なかなかできるものではなかったです。

1987年 サービスの空振りはフォルト

そうなんです。私が中学生時代は、ラケットに当たっていない空振りはサービスのやり直しができるルールだったんです。

「今の当たってなかったから大丈夫!」なんて言葉に聞き覚えがあります。空振りセーフだったんですね!

1997年 アバブザハンドの図にバックハンドを入れる

特にシングルスではフォアハンドロングサービスが主流であったものが、バックハンドショートサービスも多く使われ始めました。

スマッシュが強烈になり、一打目から打たせないという戦術に変っていった時期ですね。

私も真似てショートサービスを使い始めましたが、1発目のリターンで追い込まれることが多くなり、生徒の試合を見ていて学び、色々と工夫をしました。

2006年 アバブザハンドのフォルト削除、ラリーポイント制、延長ゲームの規定追加

ラリーポイント制のルール導入は衝撃的でした。

ダブルスのセカンドサービスもなくなり、サービスの順番も改訂されたため覚えるまで時間がかかりました。

また、それまではセッティング(改定後セティング)と呼ばれていた形式の延長ゲーム(14点オールで3点、13点オールで5点)が2点差がつくと終了という形式に代わりました(最長30点)。

「ドゥース」とよく似ているのですがそうは呼ばないんですね。間違えやすいところです。

2018年 シャトルの高さ1.15m以上はフォルト、チャレンジシステム

背が低い人はラケットを立てて打っても大丈夫なルールなのでサービスが変っていくと思います。

少し後ろからドライブ形式で打つ方法も出てくるかもしれません。

私も立ち位置を少し下げるかどうか現在試行錯誤中です。

チャレンジシステムはとてもいいと思います

しかし、システムが高価らしいので国際大会レベルでないとなかなか目にすることはできません。

世界シニアで一度使用できるコートでプレーできましたが、怪しい判定でなくても手を上げて「チャレンジ!」ができずに後悔しています。

まとめ

次回は、ルール改正に伴い考えていることを少し掘り下げてお話ししたいと思います。

この記事を書いた人有田圭一有田圭一
バドミントンの名門校として有名な、「東大阪大学柏原高校」バドミントン部元顧問 バドミントン協会公認コーチ 短期間で、選手を劇的に成長させるその指導手腕が注目され、 これまで数多くのバドミントン雑誌で取材を受ける。 また、バドミントンの技術研究と、効果的な上達ノウハウの普及活動に余念がなく、 全国のバドミントンプレーヤーに人気のサイト、「バドミントンアカデミー」を運営。 選手としては、中学から大学在学中まで、バドミントンをプレーしており 個人戦で、継続的に全国ベスト16~32の成績を残した、優秀な選手でもあった。 シニア選手としても活躍し、全日本はもちろん、世界シニアにも出場している。
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