「シャトル」と「環境」との関係
シャトルは構造に加えて、気温によっても飛距離は変わってきます。
そこで、この記事では気温による環境の変化と理由についてご説明します。
温度別でシャトルは分類されている
シャトルの羽根やコルクは天然の素材のものが多く使われ、そのため使う環境によっては飛び方も大きく変わります。
特に気温での変化が有名ですよね。
同じシャトルでも番号で振り分けられているように、夏場と冬場では使用するシャトルも変わってきます。
分類は以下の通りです。
(参照:ヨネックス 温度別適正分類表)
1番は33度以上で、7番は7度以下と設定されており、細かく分けることで、様々な環境で適正な飛び方をするように、シャトルも細かく分かれています。
一般的には、1~4番は春夏、5~7番は秋冬に使用するシャトルです。
試合のときは、一度確認してみてください。
空気密度が左右する
夏と冬の気温によるシャトルの違いですが、空気密度が大きく関わってきます。
空気には、人間には見えないほどの小さな粒が浮遊しています。
そして、夏と冬とでは粒の密度の違いで、飛び方も変わります。
“空気中にはたくさんの空気の粒が浮遊している”
夏は粒の密度も低く、適度に感覚を空けて浮遊しています。
逆に冬は空気の粒は集まろうとして、密度が高くなります。
この環境でシャトルを飛ばすと、夏は粒にぶつかる数も少なくなりますが、
冬は密になている分、飛んでいる最中に粒がたくさん当たります。
人間などは感じることができません。
ですが、羽根のような軽い素材には影響が出て、飛び方や飛距離が変わってしまうのです。
その違いはどのくらい出るかといると、適正温度から10度違う番手のシャトルを使った場合、50cmくらいの誤差が出るそうです。
それだけ、シャトルは繊細な用具ということです。
ちなみに一昔前までは、気温で分類したシャトルはありませんでした。
一般の方なら、羽根を折って調整していた時代でもあります。
(もちろん、ルールではダメですよ!)
標高でも差が出る
これは気温と同じように、空気の密度が関係してきます。
標高が高い地域では、空気密度が低くなります。
そのため、同じ気温で適正番号のシャトルを打ったとしても、標高が高いほうが飛んでしまうのです。
そのため、標高が高い地域では、冬場の寒い時期でも、春や夏に使用する1~3番くらいのシャトルを使って、飛距離を調整しています。
湿度でも差が出る
気温に加えて、湿度でも飛距離に影響が出てきます。
シャトルは重いほうが、よく飛んでいきます。
(ただし、重すぎるとパワーも必要です。)
湿度が高い場所だと、羽根やコルクに水分が含まれます。
たった数グラムかもしれませんが、重さが変化すると飛び方にも違いが出てしまうます。
ですので、保管方法などにも気を遣わないといけませんね。
まとめ
シャトルは繊細な用具ですので、環境にも大きく影響されます。
ですが、シャトルの性質を知っていることは試合での利点にもなります。
その日の「飛びやすい」だったり、「飛びにくい」という原因が、自分の調子だけでなく、シャトルを取り巻く環境せいかもしれません。
もし、そうであれば不安になることもなく、また解決策も見えてきます。
このことを、少しでも頭の隅に置いておくと便利ですね。
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