【バドミントン上達塾】『有田圭一コーチ』ストリングス(ガット)テンションを考える①

有田圭一

現在、メーカーが推奨するストリングス(ガット)のテンションは18~29ポンドくらいまでと幅が広いのですが、私も自分に適したポンド数はどのくらいなのかを色々と試してきました。

中学生の頃は手張りでしたので、自分に適正なガットテンションなんて数値ではわからず、手で弾いてみた時の「ポンポン」という音でこれくらいかなと判断していました。

ガットを張っている途中で引っ張りすぎると切れてしまうこともあるので、恐る恐る張り上げていたことを思い出します。

当時は、ラケットのグリップ部分やその形の巻き器で巻いて引っ張り、目打ちで止めていました。

目打ちも専用のものではなく、裁縫用で先が尖っていました。

たまにガットを傷つけて切れることもあり、差し込むときは本当に神経を使いました。

今の専用目打ちは先が丸くなっているので、そんな心配も必要ないですね。

ガットが切れると、継いで張りました。

当時も様々なカラーが出ていたので、白いガットのラケット面の中に数本違う色が混じって継いでいるなどは、当たり前のようにありました。

これやっていると、「自分で張れる」という少し優越感を感じていました。

高校生になると、分銅式のガット張り機が市販されるようになり、使わせてもらっていました。

分銅の位置によってテンションを変えられるので、初めて「ポンド」という目安を知りました。

当時は、24~25ポンドくらいで張っていたと思います。

しかし、分銅式では30ポンド以上などの高いテンションを張ることはできなかったので、分銅を手で下へ押さえて張力を上げるという荒技もありました。

社会人になってからは、部活でスプリング式のガット張り器を購入していたので、それを使わせてもらっていました。

生徒たちは、33ポンドなんていう張力で弾くと、「キンキン」なんていう金属音をさせていました。

私は、「カンカン」くらいの28ポンドでした。

ガット張りを、ショップにお願いしたこともあります。

なんでも特別な通し方と張り方があるので、弾きが全く違いますというものでした。

依頼する前にそのラケットを使わせてもらいましたが、確かに楽に打てました。

しかも、手の方へ来る衝撃は小さくなっていました。

その張り方はもちろん企業秘密なのですが、現在では「○○張り」というものもいくつかあるようで、多くの方がいろいろと試されているようです。

ラケットを送って張ってもらい、返送してもらう。

しかし、自分で張っている者にとっては、やはり高価だと感じてしまうのでした。

自分でできるうまい張り方を、教えてほしいものです…

虫のいい話ですね。

ゆるいテンションと高いテンションの違い

スイートスポットはラケットの性能にもよるので、一概にどちらかが広いとは言い切れないところもあります。

が、ゆるいテンションの方では端の方へ当たるとかなり弾かなくなり、思わぬ方向へ飛んでいきます。

しかし、ラケット面中央付近ではしっかりと弾くのでよく飛びます。

こんなに飛ぶの?というくらい、飛んで行きます。

シャトルが当たるとラケット面がたわむため、当ててからシャトルが出ていくまで遅れます。

が、出ていくシャトルのスピードはある程度速いので、相手にとっては音ほど強く来る感じはないですがグイっと伸びてくる感じではあるようです。

シャトルからくる衝撃はソフトな感じで、「ポーン」とテニスボールを打つような感じです。

ちょこっと触ってクロスネットや上から沈めるなどの、手首を使うようなショットはなかなか難しいです。

高いテンションの方は、ラケット面のどこに当たってるかの感覚は薄くなります。

中央から外れていたとしてもある程度まっすぐに飛んで行きますし、手にくる衝撃もさほど変わらないからです。

高いテンションラケットには「力」が必要

高いテンションのラケットを使うには、ある程度の力が必要だと言われています。

この「力」というのは、スイングスピードのことです。

が、

  • これを上げるためにどうすればいいか
  • また今のスイングスピードならどれくらいの張力までコントロールすることができるのか

という部分は、非常に曖昧です。

さらに、

  • 張力が高いラケットによる腕への衝撃はどのくらいなのか、
  • どこの筋肉へもっとも衝撃が強いのか(打ち方にもよりますが)

などは、気になるところです。

  • ラケットの重さ
  • バランス
  • ストリングス(ガット)の太さ
  • 筋力(どこの?)

にも左右されると思いますが、さらに

  • タイミング
  • 体調
  • 感覚
  • イメージ
  • 自信

によっても、スイングスピードは大きく変わってくると考えられます。

そうなると、

  • 果たして今のテンションで大丈夫か?
  • もしかすると、その日の状態によっても変えなければならないこともあるのか?

と考えてしまいます。

それだけ、高いテンションを扱うということは、普段からの積み重ねが必要であるともいえるでしょう。

トップ選手がそれを使えるということは、

  1. 毎日体調を管理し
  2. 筋力を維持し
  3. 感覚を磨き続けている

からですね。

では、一般ユーザーはどうなのでしょう。

毎日ラケットを握る機会がある人は、高いテンションのラケットのために、しっかりと体の状態を維持していけばいいと思います。

しかし、そうでないユーザーは、ちょっとした体調の変化による打点のズレやスイングスピードの変化で、ラケットからくる強い衝撃を受けなければならない確率が上がります。

私もその一人で、もうかれこれ2年以上手首の痛みに悩まされています。

私の場合は、痛める前に肘を手術しているのでそれが原因かもしれませんが、そうでない方は、もしかすると高テンションラケットからの衝撃が故障につながっているかもしれません。

今回はこの辺で。

次回は、ゆるいストリングステンションについて考えたいと思います。

この記事を書いた人有田圭一有田圭一
バドミントンの名門校として有名な、「東大阪大学柏原高校」バドミントン部元顧問 バドミントン協会公認コーチ 短期間で、選手を劇的に成長させるその指導手腕が注目され、 これまで数多くのバドミントン雑誌で取材を受ける。 また、バドミントンの技術研究と、効果的な上達ノウハウの普及活動に余念がなく、 全国のバドミントンプレーヤーに人気のサイト、「バドミントンアカデミー」を運営。 選手としては、中学から大学在学中まで、バドミントンをプレーしており 個人戦で、継続的に全国ベスト16~32の成績を残した、優秀な選手でもあった。 シニア選手としても活躍し、全日本はもちろん、世界シニアにも出場している。
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