【中西洋介コーチ】小学生までに身につけておきたいスキル

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近年ではバドミントン開始年齢が低年齢化しており、小学校入学前からシャトルに触れている子も少なくはないでしょう。

ここでは1年生からバドミントンを始める前提でご説明していきたいと思います。

小学1.2年生からの指導

まず、バドミントンを練習させる上で最初に指導する事はグリップの握りとなります。

間違った(ウエスタングリップ)握りでは、ウィークポイントとなるストローク(バックハンド全般)が顕著に現れるので、しっかりとイースタングリップで慣れさせる事が大切です。

後ほど年齢を重ねるに従って、ウエスタングリップで打った方が球が安定するハイバックなどと出会うとは思いますが、1、2年生の頃までには安定したグリップで羽を打ち合う事をマスターさせるべきです。

このグリップを理解させる導入として有効な練習方法としては、床に落ちたシャトルを拾う動作です。

イースタングリップで握らせ、フォアハンドで拾う。

それがクリアできれば、同じ握りでバックハンドで拾うといった具合です。

フォアハンドとバックハンドが同じ様に使える感覚を身につけさせましょう。

次にマスターする練習として挙げられるのは、シャトルリフティングです。

ラケット面を床と平行に保ち空中へシャトルをサッカーのリフティングの様に打ち上げる練習です。

こちらもイースタングリップでフォアハンド、バックハンドと交互に1メートルから2メートルの高さへ安定させて打てる事ができれば、クリアとなります。

直径1メートルの円から身体が動かず、足を止めた状態でリフティングが出来れば、シャトルをうまくコントロールできている証拠です。

難易度を高くする方法としては、シャトルの数を増やす事が良いでしょう。

シャトルが二つになれば難易度は倍増します。また楽しさもあるのではないでしょうか。

次に指導する内容はオーバーヘッドストロークです。

利き腕と逆の腕を挙げ体重移動を用い、勢いよく身体全身を使うバドミントンの基本動作です。

最初はボールを投げる動作と同じ様に左右の足を入れ替えない打ち方が簡単ですので、これをマスターさせましょう。

この打ち方が安定してくれば、次は足を入れ替えるステップを入れたオーバーヘッドストロークとなります。

クリアー、スマッシュ、ドロップと3種類のストロークがマスターできれば、次はクロスへ打つ感覚を身につけさせる事が大切です。

次はいよいよフットワークを取り入れた練習となります。

前後へのフットワークの動きの中でステップを入れたオーバーヘッドストロークが課題です。

またコート前方へ移動した際の「ランジ」の姿勢を覚えさせましょう!

このランジの姿勢の安定感こそが、バドミントン試合の動きの中で8割の場面で使用される重要な姿勢(フットワーク)となります。

またサイドライン付近に来た球を追う際のサイドのフットワークも重要です!

サイドステップを使い素早く横に動く事で、守備的な動きとなる左右への移動がスムーズになります。

最後に行うフットワークが斜め方向に動く事です。

 

ここまでが小学校低学年の頃までに習得すべきバドミントンスキルとなります。

身長、体重ともまだまだ成長前の段階ですので、バックバウンダリーラインまでシャトルを飛ばす事は難しいと思います。

フットワークも歩幅から成人と同じ様にはいかないかもしれませんが、基本となるフットワークの仕組みは習得できるはずです。

小学3年生からの指導

次に小学3年生からの選手に対する指導の話です。この頃になるとシャトルの飛距離が格段にアップしていることでしょう。

自陣コートの後方から、相手コート後方までクリアーで到達する力が備わっているはずです。

ラケットをどの様に振れば力がうまく伝わるかを言葉ではなく、感覚的に掴んでいることが大切です。

また試合において相手をどの様に動かせば試合が有利になるかといった戦略も身につけてなければなりません。

相手を動かし追い詰める際のフェイント技術も大切です。

スマッシュと見せかけてのドロップ。またロビングと見せかけてのネットプレーと言った「前に落とす」フェイントをマスターさせましょう!

次の課題としては、シャトルを切る技術の習得です。

コート後方から相手コート前方へ落とす際にドロップではなく、シャトルをカット(切る)して落とすショットが必要になります。

これを覚える事で、シャトルにスピード感が出せますので、一撃必殺のショットとなります。

またネットプレーの時もシャトルに回転をかけるスピンネットも高い技術力を必要としている技です。

小学校高学年になるにつれて覚えさせたい技の1つです。

小学5年生からの指導

最後に5年生以後の選手に対する指導です。

この頃になるとクロスネットやハイバックと言ったラケットワークに高度なテクニックを必要とするショットを覚えさせましょう。

成人のプレーヤーと比較しても80%以上の球を扱うスキルを持ってないといけない時期です。

球のキレや、速さ、力強さはまだまだ大人のレベルと比較すると格段に劣るとは思いますが、球の習得率は高くあるべきです。

カット、リバースカット、ハイバック、クロスネットなど、この年代は感覚的な能力が1番伸びる時期ですので、積極的なシャトル打ちの頻度に時間を割いてください。

まとめ

小学生の時期のバドミントンの試合の得点の移動は、成人と比べると格段にエースショットが多い傾向があります。

先手を取ると後手はかなり不利となり返球が難しいですので、球を返球する練習(オールロング、オールショートの様な球を返球する事を目的とした練習)よりは、試合形式の練習を多く取り入れ、

自分がどの様に配球をすれば相手より優位な態勢を維持できる、また得意なショットでエースを奪うことができるかを、意識させることが大切です。

ここに記述したことを12歳頃までに習得させましょう。

 

◾️中西洋介 

1979年生まれ。香川県出身。日本大学卒業。日本ユニシスを経て現在は日本バドミントン協会に所属し、ナショナルチーム(A代表)のコーチを務める。 香川第一中学校在学中に全国中学校バドミントン大会男子シングルス優勝。高校は埼玉の上尾高校に進学し、全国高等学校総合体育大会バドミントン競技大会(インターハイ)男子シングルスで優勝を果たす。 高校卒業後に日本大学に入学し、全日本学生バドミントン選手権大会(インカレ)男子シングルスでは優勝を飾り、中学高校大学と全国大会のシングルスで全て優勝している。日本大学在学中に出場した全日本総合バドミントン選手権大会男子シングルスでは、2年連続準優勝し、世界学生バドミントン選手権大会では銅メダルを獲得。 社会人になってからは日本ユニシスにて数々の実績を残し、2008年からは日本ユニシスにて指導者として活躍。指導者になると同時にナショナルチーム(B代表)のコーチに就任し、8年間務める。その後ナショナルチーム(A代表)コーチに昇格し現在に至る。指導している桃田賢斗選手は今年世界選手権大会で連覇を果たすなどし、世界ランキングトップを維持している。

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