コート上では欲望がむくむくと出てきて普段は抑えられている顔が出てきます

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有田圭一です。

週末には高校生の冬の大会シングルスの部がありました。

12人がエントリーしベスト8までが行われました。

2週間前に足首を負傷してしまった選手はテーピングで足首を固定しての出場となりました。

コートに入ったのが1日前ということで無理はしないように伝えましたが、やはり気になって動けない状態でした。

それでも、「コートではどう戦えばいいですか?」と聞かれたので、

「相手を動かし自分は出来るだけ動かない、つまり速い展開ではなく大きく球をコントロールして、出来るだけ相手をコート奥へ移動させるといいと思う。そこからのショットはくるまでに時間がかかるし、甘くずれてくることもある。いろいろな変化があると思うけど最後まで諦めないように。」

と話しました。

試合はやはり相手のペースで進みましたが、2ゲーム目はなんとか勝利。

しかし、サイドラインに来る相手のショットには届きませんが頭を使っていろいろなことをしていました。

ファイナルゲームは追いつかずに16で敗退。

しかし、観客席からは「諦めませんよ!一本です!!!」と応援の声がかかっていました。

必死に踏ん張った選手が試合後こちらに来ました。

思わず涙が出そうになりましたが、

「結果はどうでもいい。次につながるようにしっかりと身体のケアをするように。」

とだけ伝えました。

選手の顔も少しばかり晴れやかになっていました。

それ以外の選手は順調に、しかし、悩みながらも勝ち残っていきました。

ただ....一人だけ最初から相手を見下し、小手先でだましながら点を取ろうとする選手がいました。

やはりコート上では欲望がむくむくと出てきて普段は抑えられている顔が出てきます。

点数を離されながらも「すぐに追いつける」と言わんばかりの表情。

そして追いついては油断してまた離されるの繰り返し。

1ゲーム目を落とします。2ゲーム目は少し相手してやろうかという雰囲気で得点を離しますが、またしても油断で追いつかれ、今度は相手の勢いが止まらず一気に終了。

目も当てられないというか呆れて何も言いませんでした。

おそらくその選手は「勝ちたくなかった」のです。

「それはないでしょう」と思われるかもしれませんが、

「負けてしまう自分でも受け入れてくれる?受け入れてほしい!」

という思考は少なからず働いていたと思います。

過度のプレッシャーから逃げるための逃避行動。

どうせ負けるなら力を出すのはもったいないという損得勘定。

万が一その状態でも勝てたら周りは褒めてくれるだろうという依存心。

その晩は少し呑み過ぎました...(。=_=。)